"人を恨む"ということ

"人を恨む"ということ



しばらく前置きです

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私は今、20歳という人生の節目といえる年を過ごしています。

そんな中、"恨む"ということについて思うことがあったので、ここにまとめます。


私は幼少期から今まで、意志の弱い人間でした。良く言えば、言いつけを守れる手のかからない子だったのかもしれません。

しかし優等生というわけでもなく、更に言えばぼーっとしていて騒がず逆らいもしない幼稚園児で、小学校では空気の読めない所謂不思議ちゃんでした。

決して良い意味ではなく、不思議ちゃんと呼ぶにはモラルが欠けていて失言も多かったと記憶しています。

中学ではとうとうオタクと化し面倒臭さが上乗せされ、初音ミクのことを考えているとき以外は頭が空っぽの状態でした。

本当はいろいろと真面目に世の中の真理や空の飛び方などを考えていたつもりなのですが、周囲の子たちは輝かしい青春を謳歌しつつ、もっと有意義なことを考えていたはずなので、私は何も考えていなかったということになるのでしょう。


その頃から過保護だった親に対する不満や憎いという感情は少なからずありましたが、世話になっている恩の方が確実に大きいわけです。心の底から誰かを恨むということはまだありませんでした。


それを経験するのは高校生の時でした。

私は入学とほぼ同時に、同じ高校に進学した小学校からの同級生とお付き合いを始めました。処女と童貞にありがちなイタい恋愛を繰り広げ、山のように黒歴史を積み上げ、数えるのも馬鹿馬鹿しいほどのいざこざと復縁を繰り返した挙句、2年生の秋に破局します。


私が初めて心の底から強く恨むことになるのは元彼ではなく、その親友(以下J)でした。

Jは付き合っていた当初の元彼から何度も愚痴を聞いているうちに、元彼の偏見に基づいた私の良くない部分だけを私の全てだと思ったのか、悪口を言いふらし嫌がらせをするようになりましたが、今回の本題はそんなクズ同士の戦いなどではなく、一連の出来事による私の価値観の変化なのでこれ以前の自分語りは本題以上に時間の無駄でした。申し訳ないです





🚀🚀ここから本題1🚀🚀


悪いことをしなくても叱られて、自分の意見は親の前では無意味で、

いつもおかしいのは私で、みんなが正しくて、原因の自覚の有無に関わらずそういったことを思う生活を続けていました。


そんな私は、自分への明確な悪意を感じ取ったのも、少しの躊躇いも無く恨みを持てる相手に出会うのも初めてでした。

強い衝撃を受けたのを覚えています。とてつもない怒り、憎しみ、恨みや軽蔑の中に、喜びのような異物がありました。

私以外の正しい人たちがやっているように、私も誰かを恨んでも良いのだと感じた時は、自分が正しい人間に成長できたのだと思い込んでしまいました。

いつも何故だか加害者や変人のような扱いだった自分がついにみんなと同じ被害者になって、加害者を蔑むことを許されたと喜びました。


それ以来、私にとっての"人を恨む"という行為は大変気持ちが良く、誰かに大切にされるべき人間であると自覚するための、一番の近道となってしまったのではないかと思います。


Jのことは一生忘れません。恨み続けて、彼が不幸になることはこの恨みが正しいことの証明であり、そうなることを少なくとも自分が生まれ故郷から旅立つ時までは祈り続けることになるでしょう。


彼の次に恨んだのは母でした。親としての躾の範囲を超えた、人としての罪があります。過ちを知り彼女への恨みを確立させた瞬間にも、激しい怒りと不信感と共に優越感や安堵を覚えました。基本的に、人の欠点を目の当たりにするのは心地よいと感じる性格です。


良くないことだという自覚はあります。胸を張って「私は正しい人間だ」と言うことができないまま人生を終えていくのだと考えると少し残念です。



🍣🍣🍣ここから本題2🍣🍣🍣



唐突に惚気が入って本当に申し訳ないですが、今の彼氏と出会ってからこんな私の心境にも変化がありました。

最近3人目の恨む相手ができたのですが、一度恨んだら一生根に持つのがモットーの私が「許してもいいかな〜」などと考えたのです。

今の彼には本当に良くしていただいているので、世間に胸を張ることはできなくても、せめて彼の顔を真っ直ぐ見て話せるくらいの正しさを持っていたいと感じたからです。

「許そう」と思った時に、心に重く沈んだ何かが少しだけ軽くなったような気がしました。


極端な性格なので今度は許すのが生き甲斐ですなどと言い出しそうで不安ですが、珍しく自分から良い方に成長できたのではないかと思います。

こういうことがあったので、忘れないよう何処かに残しておこうと久々にブログを更新しました。読み直すのも面倒なので誤字脱字があると思いますが、明るい話題ができてよかったです。ありがとうございました。